【千葉・蘇我】蘇我1~5丁目対象の事業者説明会を開催

7月2日(日)、千葉パワー株式会社による(仮称)蘇我火力発電所計画についての説明会が千葉市内のJFEみやざき倶楽部にて行われました。この説明会は、対象を計画予定地から1km圏内にある蘇我1~5丁目の住民に限定して行われたものですが、日曜日の午前中にもかかわらず50人以上の参加がありました。
参加された蘇我地域の方から説明会の詳細なご報告を受けましたので、こちらに掲載いたします。*文中の敬称は省略します 説明会は、まず事業者側から中国電力の島根県の発電所についてのDVDが放映され、その後蘇我での計画概要の説明がありました。さらに、その後1時間程度の質疑という流れでした。冒頭の社長の挨拶では、多くの人たちが疑問に感じている「なぜ石炭を燃料にするのか」「なぜ蘇我に建設するのか」という点についてを説明していきたいということでしたが、最後まで納得できるような話をしてもらうことはできませんでした。むしろ、単に企業利益が追求された結果、石炭を燃料とし、蘇我に計画したとしか思えない説明に終始していたと思います。

<説明会次第>

  1. 開会
  2. 開会あいさつ…芦谷茂(千葉パワー代表取締役社長)
  3. 計画概要説明(約30分)
    1)中国電力三隅発電所DVD放映
    2)仮称蘇我火力発電所計画概要説明
  4. 質疑(約50分)
  5. 閉会あいさつ…岩山眞士(千葉パワー取締役/JFEスチール東日本製鉄所副所長)
  6. 閉会
配布された資料はこの2枚のみ。説明資料としてはあまりにも足りなすぎ、参加者からも「きちんと資料を用意すべきだ」との意見が複数あがりました。

 

<質疑応答>

質疑応答では、住民からの現状に対する切実な訴えを含めて、11人の人から質問があがりました。空気は昔に比べて綺麗になったとは言え、それでも空気は汚く、悪臭もすると多くの人が感じているのです。それなのに、もともと「エコロジーパーク」にする予定だった場所に「石炭火力発電所」を建設するなど、住民が納得できるはずがありません。

質疑応答の概要は次のとおりです。

【Q1 男性】
Q1-1:今井町に住んでいる。送電についてはどうなっているのか?
A1-1:まだ決定ではないが、東電の送電網を使うことになるだろう。ルートは今決めている最中。計画段階なので、詳細は今後詰める。しかし、町のど真ん中に送電線をつくることはない。

Q1-2:雇用が増えるということだが、今は人手不足の時代。外国人が増えるのではないか?
A1-2:発電所がスタートして最初は中国電力やJFEの社員が中心になると思う。気持ちとしては地元の人に働いてもらいたいとは思っている。

Q1-3:説明資料が不十分。せめてプレゼンの資料程度のものは配布すべきではないか。
A1-3:今回は用意しなかったので、希望があれば自宅に届ける。受付で名前を知らせてもらいたい。

【Q2 男性】
Q2-1:蘇我5丁目に住んでいる。千葉市は全体では人口が減少しているが、蘇我地域は非常に人口が増えているところ。こうした人口密集地になぜ石炭火力をつくるのか。「なぜ蘇我なのか」という点での説明は企業にとっての説明でしかない。
A2-1:島根の三隅町は人口密集地ではないが、山口県につくっている発電所は住宅が800m程度のところにあるものの、苦情は出ていない。ばいじんは99%除去できる実績がある。ご迷惑になることはないと考えている。

Q2-2:昔、川鉄の近くに住んでいて、喘息になった。今、昔よりは綺麗になったからまた引っ越してきて住むようになった。今回の計画地はエコロジーパークになるはずのところ。外海側ならまだわかるが、なぜ住居に近い方に建設するのか?
A2-2:JFEの土地で沖合には溶鉱炉や原料置き場、スラグ保管などでフル活用している。そのため、東工場の土地しか空いていない。

Q2-3:三隅発電所は煙突が200mということで、煙突を高くして広範囲にばいじんを飛ばすということだと思うが、その影響は?
A2-3:環境対策では人口の多い、少ないは関係なく十分な対策をする。煙突が高いほど薄まる。今回は190m、230m、150mの煙突の高さ3案で出している。いずれも6~7km先の着地点で数%の濃度になる。

【Q3 男性】
Q3-1:エコロジーパークから沖合に場所を変えるという案はないのか?
A3-1:ない。沖合に場所はない。先程言ったとおり。

Q3-2:平成5年に移り住んで子どもが喘息になった。手術を受けることになり、その補償について川鉄に言ったが因果関係がないということで対応していただけなかった。今回、こうした場合にどう対応してもらえるのか?
A3-2:これまで中国地方での実績があり、被害の報告はない。精一杯の対策をやりたい。

Q3-3:健康調査をする考えはあるのか?
A3-3:安全を期してやっていく。

【Q4 男性】
Q4-1:蘇我3丁目に住んでいる。過去の公害について十分知っているとのことだが、他の場所を検討されたのか?説明会の資料はしっかりとまとめたものを用意して望んでもらいたい。これで説明会は終わりなのか?
A4-1(濱田):中国電力とJFEは共同パートナーでやってきた。もともと東京電力が電力入札した際に応札したが、落札できなかった。その後電力自由化して、独自に販売できることになったので、計画を進めることにした。今後、競争力のある電力を発電できるとの確信がある。資料不足については我々のミス。今後はお渡ししていく。方法書の段階で一般説明会も開催する。
A4-1(岩谷):今後、方法書と準備書の段階で説明会をする。今回は、一度蘇我地区の組長に說明したところ、一般の人にも說明してほしいという要望が出たために開催することとした。概ね1km圏内で説明会をやっている。今後も実施する。
Q4-2:過去の公害で苦しんだ人がたくさんいる。これを十分に頭に入れて計画してもらいたい。(コメント)

【Q5 男性】
Q5-1:蘇我2丁目に住んでいる。場所はどうしてもあそこじゃないといけないのか?
A5-1:JFEではあの場所しか活用できない。心配の声は十分承知している。住民の気持ちを考えながらご迷惑をかけることがないようにする。

Q5-2:今現在でもばいじんが飛んでいる。真っ黒になる。今後絶対に飛ばないとなぜ言えるのか?JFEに場所がなければ東電に場所があるではないか。
A5-2:東電の場所は事業者が違うので言えない。
A5-2(社長):新しい設備についてはフルカバー。粉塵が飛ぶことはない。

【Q6 女性】
Q6:蘇我4丁目に住んでいる。引っ越してきて3年目になる。こんなに粉塵や臭い、タービン音がひどいと思わなかった。昨日は臭いがひどくて窓をあけることができなかった。また、東京電力に電気を売るということではないようだが、東電との関係はどうなってるのか?また、新たな発電所の振動はどうなのか?タービンを回して体調不良になる人がいると聞く。近いところでタービン回されて影響が出るのではないか?
A6(社長):悪臭や振動については環境アセスで評価していくことになる。万全を期すことになっている。アセスで手続きして丁寧に說明したい。また電力自由化になって東京電力に売らなくても独自に売ることが可能になった。ぜひ中国電力から買ってほしい。
A6(コウモト):振動について、発電所にはタービン含めいろいろな回転機がある。低騒音型の設備を選択し、さらに囲いをする(ハウジング)なども行う。地盤の基礎をしっかり抑えることも可能。
A6(ハギワラ):現在の粉塵について、散水強化して対策は打っている。また製造工程の設備改善も行っている。

【Q7 男性】
Q7:蘇我に引っ越してきたのは、川鉄が海側に行って空気が綺麗になったから。そうしたら、また陸側で東京電力が火力発電をつくった。さらに今のような計画がでてきた。昔に比べれば良くなったものの現実に今も臭いがしており、それは自己責任の範囲だと我慢してきた。今回の計画は東京電力の千葉火力よりもいいものなのか悪いものなのか?勝ってるならば我慢する必要がある。原発の残土を持ってくるという話もあったが、それ運動した結果でなくなった。今回の計画も比較しないとわからない。どうなのか?また説明会は蘇我地区だけで終わらせてもらっては困る。
A7:東京電力の千葉火力との比較については、性能が勝ってるかどうかというより、現状どのような環境にあるかということを調査している。それに対して、影響がどの程度プラスになるか調査している。説明会は方法書の際にやることになっており、その際に説明する。

【Q8 男性】
Q8-1:今、世界的に石炭火力を止める流れにあるのに、なぜ石炭なのか?
A8-1:日本は先程言ったように、エネルギー事情が他の国と違うため同列に扱えない。日本は日本のエネルギー政策をやらないといけない。

Q8-2:なぜ世界が辞めてるか、それは気候変動問題で、パリ協定があるからだ。いまさら石炭は驚きだ。また、今つくれば40年間住民はまた汚染され続けた地に住むことになる。川鉄が公害を撒き散らしてきて、また石炭火力をやるという企業精神は許さない。
A8-2:石炭火力は古いものをやめて新しい効率の良いものをつくるという方針。また世界の流れというが、OECDで融資の決定を辞めたが、USCは除外されている。最新鋭の技術に対してはNOと言ってない。途上国では、金のかかる原発やLNGが入れられない地域がたくさんあり、石炭火力が必要だ。

【Q9 男性】
Q9:粉塵や貯炭層は立派で評価するが、陸揚げは既設のものがつくられる。粉砕機の振動が激しいので基礎をしっかりやってもらう必要がある。電磁波の問題で東京電力の送電の余力を使うことになると思うが足りるのか。高圧線を敷設するのは経済的に成立しないだろうが、その余力の計算はどうなさるのか。排熱の問題について、今回100万kW規模の発電事業だと約140~150万kWの熱を放出することになるだろう。東京湾全体に影響がないということだとすると、結局大気中に熱を放散することになる。狭い地域で温度が上昇する。その答えも出してもらいたい。今は回答しなくていい。

【Q10 女性】
Q10:蘇我3丁目に住んでいる。
アセスの中で人への健康影響も入れてもらいたい。川鉄訴訟の頃に看護師をしていたが、初診の時に症状がわからず、患者の多くがいろんな病院を駆け回っていた。今回、大気汚染物質が除去されても数%は出るということなので、それによる健康調査は必要だ。また311のときのような地震が起きた場合のバックアップ体制はどうなっているのか。高波が来たときにどうなるのか?
A10:環境基準は決められている。どう守るか、予測評価して運転開始後も守られているか評価する。地震は震度6に耐えられる施設にすることが義務付けられている。もし地震が来たらただちに停止させ、原発のような被害は出ない。安定供給という点から言うと、設備が壊れても1ヶ月程度で復旧できる。

【Q11 男性】
Q11-1:蘇我3丁目に住んでいる。結局、今よりも良くなるのか、悪くなるのか、どっちなのか?
A11-1(社長):皆様にご迷惑をかけない施設をつくる。良くなるという意味では、地域発展の面で、雇用や経済面、税収のメリットがあると考えている。

Q11-2:粉塵が気になっている。改善されるのか?
Q11-2(岩山):発電設備は密閉構造でコンベアも密閉にするので粉塵は発生しない。現状の粉塵対策は石炭火力発電所あるなしにかかわらずやっていく。現在年対策で10億円かけている。またコークス炉については最新式とするために数百億かけている。現在半分まで終わったところ。

みなさん、この千葉パワーの説明で納得できますか?

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